第88話『ルパンの南極北極大冒険』と使用楽曲
原作はアニメ(特に第2シリーズ以降)とはまったく趣が異なっており、ハードボイルドな描写や性的な描写も頻繁に出てくる一方、アニメの作品に見られるジョークやギャグのようなコメディの描写はあまり出てこない。元々、連載雑誌の読者層も大人層な為少年誌では見せないようなシーンを盛り込んだと作者が番組でコメントしてる。1968年、東宝の劇場ヤクザアニメ映画を目的としてパイロットフィルムの企画会議がAプロダクションで発足。翌1969年にパイロットフィルムが製作されるが未公開に終わる。また、脚本『ルパン三世 三代目襲名(北原一)』、『ルパン三世─華麗なる犯罪 絢爛なる狂気!─(大和屋竺)』も未使用に終わる。1971年からTVアニメ『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』が放送開始。当初は大人向けの作品を意向していたが、当時の視聴者の関心を集めることができず、対象年齢を下げるという路線変更の後に打ち切られた。放映終了後、放映料が安かったこともあって全国で再放送が繰り返された結果、そのたびに人気が高まり、5年後に『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』が製作され、この第2シリーズが現在までに及ぶルパン三世のキャラクターと人気を確立した。TVシリーズ放送終了後も、TV版、劇場版共における「ルパン三世」の支持は高く、1989年より現在まで日本テレビの『金曜ロードショー』枠(1989年のみ『土曜スーパースペシャル』枠)にてTVスペシャル版の長編が放映されるようになる。映画番組での放送のため、必ず「テレビ初登場」を強調する。近年においては不二子以外の美女が単回限りのマドンナ的にゲスト登場する(キャストも有名女優等を起用することが多い)ことがほぼ恒例化している。その作風であるが、初期はTV第2シリーズの流れをくむコミカルな要素が強い活劇が中心だったが、第5作『ルパン暗殺指令』を契機にTV第1シリーズへの回帰を意識したハードでアダルトな作品が多く作られている。
五ェ門を刺した桔梗は、連れである幻斎と共に不二子と竜の置物を奪い去ってしまった。さらわれた不二子が目を覚ました場所は、陳の所有する武器製造庫であった。竜の置物と斬鉄剣との間には恐るべき秘密が隠されていた…。本作品より2代目ルパン三世の声優として、同年3月に亡くなった山田康雄に代わり栗田貫一が正式に就任した(同年4月に封切られた劇場映画第五作『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』では、栗田は代役という形だった)。監督はTVスペシャル初期の出崎統を採用したため、当時の作品で見られたような止め絵も健在であるが、総作画監督が須藤昌朋のため、演出は前年と同様、TV第1シリーズの雰囲気のデザインである。ただし、ゲストキャラクターについては他のスタッフが手がけており、本来とは異なるデザインに修正されたという。
「カリオストロ」はモーリス・ルブランの小説『アルセーヌ・ルパン』シリーズ『カリオストロ伯爵夫人』に登場するルパンの仇敵の名前であり、「クラリス」は同作品に登場する、産まれた男の子をカリオストロ伯爵夫人に誘拐されるルパンの恋人の名前として使われている。また、もともとカリオストロとは近世フランス史に登場した自称錬金術師で、後世のフィクションにも多く取り上げられている人物であり、これを宮崎が『ルパン三世』の映画化にあたり題材としてとりあげたもの。クラリスはカリオストロ家の人物ではなく、デティーグ男爵の令嬢だった。誘拐された息子は二十数年後を描いた作品『カリオストロの復讐』で好青年になって再登場する。ルパン三世の初期の研究家の間では、「ルパン三世はこのクラリスの子の息子ではないか」という説も出された[誰?]。ルパンと江戸川乱歩の『黄金仮面』に登場する大鳥不二子との子供の子という説もある[誰?]。『緑の目の令嬢』(『青い目の少女』とも)には、本作と同様に湖底から遺跡が出現するシーンがあり、ルパンとカリオストロの対決の場となった時計塔は涙香・乱歩の『幽霊塔』をモチーフにしている。
内容的には、カルト教団が予言に従って自作自演のテロを行なうというストーリーが、結果的にオウム真理教事件と同時進行する形となって一部で話題になった。ただし製作途中の段階まで一連の事件がオウム真理教によるものとは一般には知られておらず、オウム真理教事件に便乗したものではなかった。なお、本作品製作中にルパン三世の声優を演じてきた山田康雄が逝去したことから、ルパン三世の声優が栗田貫一に変わり、ヒロインの少女の声を安達祐実が演じたことも話題になった。先述の通り、本作品の製作中、長年にわたってルパン三世の声優を担当してきた山田康雄が脳出血で倒れて意識不明となり、病院に搬送されたため、ものまね四天王の一人である栗田貫一が急遽「代役」という形でルパン三世を演じている(予告編までは山田がルパン三世の声優を担当)。早期復帰を期待されていた山田は、結局意識が戻らぬまま3月19日に急逝。これを受けて、映画のラストでは「永遠のルパン三世 山田康雄さん ありがとう」という追悼テロップが流され、後に発売されたDVDにも収録された。